さて、かねてより会員さんに私がお願いしていた「どなたか子育てについてのブログ記事書いてもらえませんか?」という件ですが、早速1件目の記事を提供してくださった方が!
「なんでも聞いてくれたら答えます」という超太っ腹な条件を引き受けて下さったので、インタビュー形式での記事を作成しました。突っ込んだ質問含め、かなり聞いちゃってます…快く回答して下さり、ありがとうございました。
子育て中の方はもちろん、私の様に子育てをしていない人でも共感できる内容が多数あり…超個人的ですが私は母親を思い出してちょっぴり泣きました。
是非皆さんにも読んで頂きたいです!


こんにちは。初めて投稿するK(ケイ)です。
「Decojo」さんとの出会いで、自分自身の凸凹や発達障害のある娘の子育て、生き方について考える機会をいただきました!

《私自身の生い立ち》

「超」ポジティブな母と
「超々」寛容な父に育てられ、
(母もそうだったので)片付けられず散らかった家も、
激しく不注意な言動も、
「家を片付ける暇もないくらい外で活躍出来る行動力がある」「豊かな感情表現ができる」「完璧でないくらいが可愛い」というように、
かけがえのない長所であると捉えて生きてきました!
ここにはとても書けないような、とんでもない大失敗を数々しました。
でも、そんなときには必ず「スペシャルな救いの神」
(先生とか仲間とか地域の方とか)が現れ、
命拾いしました。
診断は受けていませんが、ドクターのアドバイスを次女の受診の際に受けています。
発達障害について、ふかーく考えたり、色々な方向から調べたりし始めたのは、次女が生まれてからです。縁あって、発達や教育に関する仕事に従事することにもなりました。
働きながら子育てすることについても、たくさんの人に助けてもらっているので、「私も誰かの力になれたらなぁ」と思っています。

Q1  家族構成は?

A1  20歳を超えた娘が2人います。次女が自閉スペクトラム症、LD、ADHDの診断を受けています。DCDの傾向もあります。

Q2  Kさんはどんな仕事をしていますか?

A2  15年ほど前から子育てや教育に関する相談員をしています。もともと公務員でしたが、相談の部署への配属になりました。
アドバイスというより、困っているお子さんと遊んだり、保護者の方のお話をとことんうかがったりしながら、前に向かって歩く方法を一緒に考えさせてもらっています。
仕事では自分や娘について語ることはありません。個人の経験は、単なる経験でしかありませんから。でも、この「Decojo」の会では、仲間として気楽に話せるといいな、と思っています。

Q3   お子さんが「発達障害かな?」と思ったきっかけはなんですか?それはいつ頃ですか?

A3  上の子と比べて、言葉の獲得が遅かったり、反応がユニークだったりしたことです。3歳くらいです。生まれつきの病気もあったので、それまでにもぼんやりとした育児の不安はありましたが、だんだん不安が強くなりました。

Q4  お子さんはいつ診断を受けましたか?診断を受けることに抵抗はありませんでしたか?診断前後でKさんのお気持ちにどんな変化がありましたか?

A4  次女が高校生のときです。
凹の部分(論理的思考、空間認知、極端な不器用さ)があって相談機関や病院には小学校低学年から行っていました。でも、凸もあるので、「まあ、大丈夫」と言われ続けました。本人が希望しなかったこともあり、特別支援学級、特別支援学校在籍とはなりませんでした。
しかし、勉強や対人関係等、生活全般に深刻な影響を及ぼすようになって、病院を換え、高校生のとき「自閉スペクトラム症、ADHD、LD」と診断されました。
診断の前後で痛感したのは、娘自身が自己理解するためのメリットとデメリットです。今も親子で苦しさがあります。
診断されること自体に抵抗はありませんでしたが、凹の部分を受け入れつつ幸せな生き方を一生懸命さぐる、ということは、楽なことではありません。
でも、私の両親も私も、超々楽天家なので、凹があるからこそできる、ワクワクするような経験や出会いを楽しんでいます!

Q5  Kさんも発達障害のグレーゾーンとお聞きしましたが、ご自身も発達障害かも?と思ったきっかけはなんですか?また、何か発達エピソードがあればお願いします。

A5   次女が3歳の頃に、発達障害のことを勉強する中で、私自身の衝動性、多動性、注意力の散漫さをあらためて自覚しました。
あらためて思い出すと、小さい頃から忘れ物ばかりして部屋も片付けられず、衝動的で……就職したその日の朝礼でパニック!複数の連絡事項をメモしたり即時に判断してこなしていく先輩の姿に極端に不安に!仕事に慣れてからも、とんでもない失敗をやらかしてはまた同じように繰り返す!といったことが多々ありました。
子育てについても、失敗が多いです。(保育園や習い事の迎えをしょっちゅう忘れたり遅れたり、大事な書類をなくしたり、準備物が不十分で忘れ物をさせたり)
でも、基本的に「すぐ忘れる」(ことができる!)という特技があるので大丈夫!くよくよすることはありません。
今の仕事にも、嫌なことを引きずらない!ということに「忘れっぽさ」が生かせています。

Q6  【幼少期、小学校、中学校、高校】と一番親子関係が良くなかった時期っていつ頃ですか?その理由も教えて下さい。

A6  幼少期は、娘が指示理解できずゴソゴソしたり、不器用でできないことが多くて集団の足を引っ張ったりするので「しつけができていない」と周りから私が責められることが多かったです。その後に、感情的に娘に当たることもありました。
母として1番苦しかったのは、娘が不登校になった中学校、高校です。親子ともに見通しがもちづらいので、その日の感情でぶつかりあってばかりでした。
後悔が尽きないのは、娘が小学校~高校時代、いじめられていたのに守りきれなかった、ということです。それもあって、今は、仕事を通して、苦しみの渦中にある子どもたちや保護者の方と、明るい未来を一緒に考えていきたいと思っています。

Q7  周囲のサポートはどれくらいありましたか?また、公的サービスなどで利用したものがあれば、感想もあわせて教えて下さい。

A7  両親、長女(娘にとっては姉)、理解ある友人たちに、本当に本当に助けられました。
一般的な話をすると、未就学のお子さんは保健センターや児童相談所の相談窓口、幼稚園や保育園であれば、まずは担任や主任の先生の中で「この人は話せる!」と思う先生に相談してみることです。年中、年長さんであれば、園から紹介してもらって小学校入学を見越して、市町の教育委員会の相談窓口に相談するのもいいですね。
大切なのは、横(現時点での広い人間関係)と縦(今と未来をつなぐ)のつながりを作ることかなぁと思います。
とは言っても、ママ自身が、「人と関わるのは苦手だな」という方もおられるでしょう。
そんなときは、ネット上にも相談に乗ってくれる人はたくさんいると思います。ネット上だと、「いいな」と思う意見は取り入れ、「違うな」と思えば、脇に置くことが簡単にできますもんね。
オンライン、オフラインかかわらず、遠慮なく色々試してみることをお勧めします。何が自分や我が子にピタッとくるかわかりません。

Q8  今、子育てをしているママさん、これから子育てをするママさんにエールをお願いします。

A8  お子さんがいるママさん。今、この瞬間に
「わが子がかわいい」って
思えていますか?もし、思えないとしても、明日の朝には、すこーし、苦しさがやわらぐかもしれません。
あなたに、私ほどの忘れっぽさがあるかはわかりませんが、
「忘れる」という最大の武器は、誰にでも与えられているようです。だから、今日「かわいい」って思えなくても、いろんな苦しみが薄らいで、いつか「この子と親子でよかった」と思える日が来ると思います。私はそうでした。

これからママになる方へ。ぜひ、わが子との出会いを楽しんで!考えるより産むが易し、です。

縁あって、「Decojo」さんのおかげで会えましたね。
もし、お読みいただいているあなたが苦しいときは、ぜひ、誰かに、どこかに吐き出してください。ためないでください。
「Decojo」さんも、力強い味方だと思います。ブログ上でも、オフライン会などでも、ぜひ、吐き出してみてくださいね。

ではまた!

K

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