皆さん、ごきげんよう!

今回はADHDの注意散漫と運転と交通事故というテーマでかえるさんに記事を頂きました。
車の免許持ってる方、運転は得意ですか?
私はまーじダメです。笑
人身事故はありませんが、とにかく空間認識能力が低いみたいなのと、人がいない場所では油断するみたいで、駐車場で何回もぶつけてます。車べっこべこでした。笑
かえるさんの生々しい(笑)体験談と共に記載頂いてます。今回も素敵な記事、ありがとうございました!


<投稿者:かえるさん>

 

こんにちは、かえるです。

先日、運転中に物損事故を起こしてしまいました……
右折レーンに入るため車線変更をしたとき、前の車に左サイドミラーをこすってしまったのです。
しかし、急いでいたのでそのまま目的地へ。時間には間に合い、用事を済ませてホッとしたところで、「まずいのでは?」とジワジワ焦りがこみあげます。
これは……いわゆる「当て逃げ」なのでは?

サイドミラーだけとはいえ、事故は事故。
黙ってればバレないかもしれない……けど、もし相手が警察に行ったら?
今どき、多くの車がドライブレコーダーを積んでいます。100%バレるでしょう。
家族や仕事のことを考えると――知らんぷりするわけにはいきません。
帰り道、その足で警察署に行きました。
「事故を起こしたんですがどうすればいいですか」と交通課に行って、ありのまま全部お話しました。
警察って怖いし、絶対怒られる! とビクビクしていたのですが、意外にも対応は優しかったです。
「まぁ……当て逃げは当て逃げだし、教科書的にはその場で止まらなきゃいけないよね。でも今のところ被害届は出てないし、向こうから届け出がなければこのままかな。気付いてないか、大きく気にしてないかもしれないし」
免許証と自賠責保険証明書を見せて、車のキズを写真に撮ってもらい、かかった時間は30分ほど。
初めての事故、初めての警察署……だったのですが、拍子抜けするほどアッサリでした。
でも、警察署に行ったことは正解でした。正直に誠実に行動すれば「後になって警察から連絡が来るかもしれない……」と後ろめたさを抱える必要はないですからね。

ADHDは『注意欠陥多動性障害』。「障害」という言葉を使わず「注意欠陥多動”症”」に呼び方を変えよう、という動きもあるようですが……一つのことに集中できない特性には違いありません。
単調作業、慣れたルーチン……のはずなのに、ミスをしてしまう。
なぜか?
「一つのことに集中できない」のは、「頭のなかで、常に色々なことを目まぐるしく考えているから」と言われています。つまり、思考の多動性です。

ADHDの注意散漫に関して、「リスを追う」というジョークがあります。これは英語圏で生まれたADHDジョークで……あっ今窓の外にちょうちょいた! うちに花壇あってさ、菜の花が咲いててさ、よくモンシロチョウが来てるんだよね。
でも今のはアゲハチョウだったと思う。黄色と黒だったし。ウチの実家も田んぼが近くて、よく見かけたんだよね。そういえば小学校の教室では青虫育ててたなぁ。さなぎになってモンシロチョウになるまで観察して――今何の話してたっけ?

つまりこういうこと。視界の端を横切ったリス、一瞬ひらりと見えたちょうちょ、ふと思いついたアイデアや思考、それを追いかけずにいられないのです。たとえそれが運転中でも。

黒柳徹子さんの自叙伝「窓際のトットちゃん」では、こんなエピソードが紹介されています。授業中なのに、窓の外をチンドン屋さんが通ると「チンドン屋さーん!」と手を振らずにいられない。先生が話をしていようが関係ないのです。チンドン屋さんがいる、手を振る。この瞬間、授業中であることは完全に頭から抜けています。どう頑張っても集中できない。
私の場合、授業中に立って歩くことはありませんでしたが、空想に夢中になって先生の話を聞いていないことはしょっちゅうでした。あれ、今何の話してたっけ? タイムスリップしたような感覚です。いつの間にか時間が過ぎていて、話が変わっている。
ペンをガチャガチャいじったり、ノートをパラパラする癖もあって、友達にうるさいと言われたこともあります。常に何か考えるか動くかしていないと、ソワソワして落ち着かないのです。これがいわゆる多動性なのでしょう。

何年か前、ハンドスピナーが話題になりました。手元でクルクル回すことで、発達障害の多動性を発散することができ、集中力を高める効果があるのだとか。私はあまり効果を感じませんでしたが……続けていれば変わるのでしょうか?

このように、興味のないことにはまっしぐら、興味のないことに関しては一瞬で飽きてしまうADHDが、車の運転に集中し続けるのは、かなーり向いていないように思います。

沖田×華さんのコミックエッセイ「毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で」では、頻繁に交通事故を起こして廃車にしたり、人身事故を起こしそうになったりした話が面白おかしく書かれています。

今回、私はサイドミラーを擦るだけで済みましたが、明日は我が身。
運転中、別のことを考えがちな自覚もあります。ADHDの遅刻癖もあいまって、いつも時間ギリギリ。横断しようとする歩行者に気付かず急停止したこともあります。
教習所ではあんなに、「安全運転」「かもしれない運転」を叩きこまれたのに、運転に慣れてきたところにこれです。
事故の瞬間、車線変更を安全に行うことではなく、目的地のことを考えていました。そして、目の前で右折信号が点灯。あ、右折しよ。時間ないし急ごう。ゴリッ。あっ。あああっ。時間ない、どうしよう。どうしよう!

人身事故の加害者になる前に運転を止めた方がいいかもしれない……と思いつつ、田舎では車がなければ生活できない事情もあります。

ADHDの注意散漫な特性は、アイデアを出す仕事や、常に変化を求められる仕事には向いているとも言われています。興味のある仕事であれば時と場合を選ばす熱中できたり。
しかしながら、運転においてはこのざまですから……気が散りがちな人はくれぐれも、くれぐれも、安全に! 長距離運転はやめて! 選べるなら電車やバスで! 事故を起こしたら誠実に! あと、日常的に運転する仕事もやめておきましょうね!!

 

 

(ちひろコメント)

かえるさんは色んな事に造詣の深い方ですね!と、まず思いました。内容じゃねーじゃんみたいな感想ですが。笑
トットちゃん、有名ですが読んだ事はありませんでした。こんな強烈なエピソードがあるんですね!
私は授業中に”ムズムズ足”が襲ってくるともうダメでした。動かずにはいられない。
動いちゃダメだと思えば思う程耐えられないんです。ガキ使の笑ってはいけないと同じ理論です。笑
注意力散漫な点はアイデア出すのに向いていると言うのはちょっとわかる気がします!
出たアイデアは恐ろしい勢いで消えていくというか、忘却の彼方に行ってしまうので気をつけないとですが…
励まされる内容の記事でした。ありがとうございます^^

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