こんにちは、かえるです。
遅ればせながら、6/1 でこぼこ集会in大阪 のレポートです!

今回、初めてサブファシリテーターを努めさせていただきました。
「育児」のテーブルでは、それぞれ発達障害を持ちながら子育てをする皆さんの貴重な意見がたくさん聞けました。
私も未就学児の娘がいるのですが、自分のことだけでもイッパイイッパイなのに、子供にも発達障害の傾向が見えて……悩みは尽きません。
ぜひ、「あるある!」「わかるー!」と共感しながらお読みくださいませ。

 

●自分も子供も、たぶん親も発達障害

「自分自身が発達障害、どうやら子供も」「子供に先に診断がつき、自分もそうではないかと疑っている」「よくよく考えると、自分の親も」「夫もアスペかも」と、家族みんなが「発達障害の傾向あり/疑い」というケースがほとんどでした。
「子供を見てると、鏡を見ているみたいで辛い」
「自分みたいになってほしくない」
「子供の立場に立って教えたいけど、イライラしてぶつかってしまう」
「自分も得意じゃないのに、どうやったら子供に教えられるんだろう?」
生きづらさを抱える母親として、子供には自分のような苦労を背負ってほしくない、と考えるのは当たり前。
でも、自分自身の世話すらままならないのに。自分だって、ちゃんと育てられていないのに。
自分が親にされて辛かったことを、そのまま自分の子供にやってしまって、自己嫌悪で潰れてしまいそう。育てられたようにしか育てられない。それが苦しい。
片付けられない、人付き合いが苦手。ママ友ともうまくいかない。

育児ってただでさえ、子供に振り回されてペースを乱され、予定通りにはいかないものですよね。
その上に発達障害まで抱えていては、キャパオーバーするなんて当たり前!
どうすりゃええねん!

●「子供のために」は押し付け?

自分みたいになってほしくない、と思えば思うほど、子供への干渉が強くなってしまいます。
「あなたそのままじゃハブられちゃう」
「そんなんじゃやっていけない」
自分が同じ経験をしているからこそ、子供には、と思ってしまうのです。
でもそういうスタンスで子供に関わっていくと、イライラが膨らむばかり。

突き詰めると、発達障害によくある「自他の境界がない」状態なのかもしれません。
自分の問題は自分の問題。
子どもの問題は子どもの問題。
子どもの問題を、自分の問題として受け止めてしまう苦しさ。
でも、子どもの問題は子ども自身が解決するしかないんですよね。
親として、子どもには苦労せず「理想の人生」を歩んでほしいと思ってしまう。でもそれは「子どもの問題」を親が解決しようとしているのと同じ。
子どもを個人として尊重することが、本当の「子育て」であり「教育」である。

うーん、難しい。
でも難しいからこそ、考えて勉強して考えて、子供との距離感を試行錯誤していくしかないのかもしれません。

●療育ってどう?

診断を受け、療育手帳を取得し、自治体を通じて利用できるサービス。
送迎つきの放課後デイサービスを利用されていらっしゃる方もいました。
週に1回、習い事感覚で利用されているとのこと。
学校でも家でもない、子どもにとっての居場所ができるのは、それだけで充分なメリット。

母親の視点だと、どうしても「なんでできないの」というスタンスになってしまい、子どもの自己肯定感が下がっていってしまう。
できないところ、ダメなところにばかり目が行ってしまうから。
でも、それは「当たり前」
第三者、専門家の視点なら、子どものできるところを認められる。

それと、療育は「お母さんの悩みを打ち明けられる場」でもある。
母親として抱える苦しさ、ストレス。子どもの特性とどう付き合っていいのか、悩みは尽きませんが、それを緩和するのが「ペアレントトレーニング」。
療育を受けるのは、子どものためでもあり、親のためでもある。

「おとなの療育」が欲しいよね、という意見も出ました。
家でも職場でもない、第三の居場所。
自分が子どもの頃にも、そんな場があったなら、どんなに救われただろう。

私は利用していないのですが……自治体に窓口があるようなので、ようやく調べ始めたところです。
子どものためを思うなら、少しでも早めに動かなきゃいけないのかも。

●「冷蔵庫マザー」という誤解

健診で育児しづらさや言葉の遅れを相談した時に「お母さんの愛情不足よ」と言われた、というエピソードがありました。
子ども自身の抱えるつらさ、親の抱えるつらさだけでもしんどいのに、社会全体の理解不足がそれに拍車をかけます。
1940年代、もう80年ほど昔のことですが、「自閉症は母親の愛情が欠如しているから」という大きな誤解がありました。母親としての温かみが欠けている、冷蔵庫のように冷たい母親のせいで子どもが自閉症になるという説です。
もちろん、今では完全に否定されています。自閉症スペクトラム、発達障害はどれも先天的なものであり、親の育て方は全く関係ありません。
しかし、一部ではまだ「親のしつけが悪い」と思われてしまうのが現実。
親も「自分の育て方が悪かったのだろう」と自分を責めて辛くなってしまうという。

私自身も、そう思うことがあります。「私がもっとちゃんとしていたら」と。

でも、今回お会いした方たちはみんな、子どものためにどうするのが一番いいのか、と真剣に考える素敵なお母さんたちばかりでした。
苦しい、しんどい、それでも頑張らなきゃいけない、って。
「冷蔵庫」なお母さんなんて一人もいませんでした。

愛情の注ぎ方は人それぞれ。

上手くいかないことばかりだけど。どこまでいってもダメダメだけど。
今の自分を認めながら、頑張っていくしかないんだろうな。

と、思った大阪オフでした。

 
そんなでこ女オフですが、7月の参加チケットがいずれも残り僅かとなっております。
興味を持たれた方はぜひ!

でこ女 – こくちーずプロ(告知'sプロ)

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